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Ethereum (1)
Description
これは自分の為に歌う讃歌。
静かな雪のように溶ける事なく降り積もった声が、新たな世界に祝福を奏でる前日譚。
〜幼い頃
この声を信じていれば、世界は輝くと思ってた。
声が届く世界はいつだって穏やかで美しかったから。
そう信じ続けてきた。
でも違った。世界はそうじゃなかった。
届くと思っていた世界に、届かなかった私の声が散らばっている。
メロディーに乗せた想いは、誰にも届く事なく足元に落ちていくだけ。
何がいけなかった?
何が足りなかった?
そうして世界が朧気になった頃、私は声を失った。
「それでも歌を」
誰にも届かずに、私の中にしか響かない声に泣きながら。
………
……数多ある音の中、聴こえてきた声をボクはようやく見つけた。
この世界の夜明け前に滲む光の中、キミの心とキミの世界の境界を曖昧にして入りこんだ、キミの声が創る世界はなんて美しいんだ。やっと見つけた。
聴こえるかい?
『ねぇ、迎えにきたよ』